車でヨーロッパ3カ国を巡る旅行をした話。
ローテンブルクとノイシュヴァンシュタイン城見たさに友達の愛車ビートルに乗り込んだ!無計画な2人だがさてはて旅の行方は…?
てな感じで車でドイツ、オーストリア、スイスの3ヵ国を巡る3泊4日の旅をしてきました。なかなか素晴らしい旅になったので忘備録として書いておきます。1日目は、フランクフルトを出発してまずローテンブルクを観光。ネルトリンゲン、ウルムへ寄ってノイシュヴァンシュタイン城のあるフュッセンへ向かいます。
旅のルート
少し見にくいですが、結果的に今回の旅はこんなルートになりました。
まずフランクフルトを出発して、憧れのローテンブルクを皮切りにロマンチック街道を参考にしたルートで南下。ローテンブルクの次は、「進撃の巨人」の舞台のモデルと言われるネルトリンゲン、次いで世界最大の大聖堂があるウルム、そしてロマンチック街道終点にして今回の旅の目玉の一つ、ノイシュヴァンシュタイン城へ向かいます。
ノイシュヴァンシュタイン城からさらに少し南下するとそこはもうオーストリア。山脈に沿って少し東へ寄り道してチロル地方はインスブルックへ立ち寄ります。その後オーストリアは早々に引き上げて、次は一気に5時間かけてスイスのインターラーケンへ。
インターラーケンでは、これまた旅の目玉ユングフラウヨッホに登ります。その後スイスの首都ベルン、ルツェルン、チューリヒなど帰り道沿いの街へ立ち寄りながらドイツへ帰国。最後は「ルパン三世カリオストロの城」のモデルの一つとされるリヒテンシュタイン城を訪れて旅のフィナーレです。
1日目早朝 フランクフルト出発
9月26日、朝5時に起きだしてきていそいそと準備開始。
起きた時は小雨が降っていましたがいつの間にか止んでました。
写真のように黒のビートルに詰めるだけ荷物を積んでいきます。
主な持ち物は…
・4日分の着替え
・パスポート
・財布
・ケータイ
・カーナビ
・ポケットWi-Fi
・カメラ
・毛布
・防寒着
・簡易BBQセット
くらいですか。好きな時に買い物できるので食料は持って行きませんでした。
荷物を積み終わったら、まだ暗い街を勇んで出発。
アウトバーンに乗って、まずはロマンチック街道のハイライトとも言われるローテンブルクを目指します。
第1の街:ローテンブルク
早朝のアウトバーンをスイスイ進んで7時半頃ローテンブルクへ到着!
旧市街への入り口すぐ近くに駐車できたので、カメラだけ抱えて観光スタート。まだ日も登り切らない朝のローテンブルクをハイテンションで歩き始めます。この塔の下の門をくぐれば有名な旧市街が広がっているわけです。
あらやだもう可愛らしい。
カラフルなパステルカラーの家が立ち並んでいて、看板も街灯も可愛らしい。
ローテンブルクの旧市街は、中世ヨーロッパの雰囲気が色濃く残るとても美しい観光地です。特にヨーロッパの街並みに盲目的なまでの憧れを抱く日本人には超人気。かくいう僕も、かつてこの街を訪れた知人から強くおススメされて以来ずっと来たかった場所でした。「街全体が宝石箱から出てきたような雰囲気」みたいな表現がされているのを見たことがありますが、確かに、そのくらいの魅力があります。
最初に入った門の通りをまっすぐ歩いていくと、街の中心部、市庁舎の広場に出ました。シャボン玉のくまさんに出迎えられて、男2人組とは言え気分は完全にメルヘンです。
これが市庁舎、いわゆる市役所のことです。ヨーロッパは各地の市庁舎が観光スポットになるので非常に面白いです。日本ではその街の観光で市役所に行くとか県庁に行くとかはしないので不思議な感覚です。
8時になってお腹も空いてきたので、朝食をとるべくレストランを探します。
ところがなんと、レストランよりも先に見つけちゃいました。
夢にまでは見てないけどずっと憧れていたプレーンライン!ローテンブルクと言えばこの風景じゃないでしょうか。
いや~、綺麗でした。この家々と塔の配色がなんとも絶妙な。もう少し日が昇るともっと明るい写真が撮れましたが、早朝のローテンブルクもまた素敵です。
朝早かったので観光客は少なかったですが、ごみ収集車がずっとうろうろしてました。上の写真の門を通っている車がごみ収集車です。よく見ると写真右下にごみ袋も。こんなにロマンチックなごみ収集は初めて見ました。
この写真では分かりにくいかもしれませんが、中央の黄色い家を境に道が左右に分かれています。右の方の小道を下っていっても別段なにもありませんでした。観光にはこの左の大きい通りだけを歩けばいいみたいですね。
ひとしきり写真を撮って、結局朝食はプレーンラインの塔をくぐった少し先の「Cafe Uhl Schneeballen」というところで。オムレツとソーセージ(ドイツ式の朝からソーセージ)のプレートでお値段もお手頃。確かこれで800円くらいでした。
ホテルと一緒になっているこのカフェのHPです。ご参考までに(http://www.hotel-uhl.de/)
お腹もふくれたのでまた観光を再開。
一応地図はありましたが、小さい街なので心の向くままぶらぶら散歩。どこを歩いても絵になる景色ばかりなのでなにも問題ありません。
街を歩いていると、驚くほど日本語の看板や案内を見かけました。かなりの数の日本人観光客が来ているようです。お店によっては日本人スタッフもいるようなので言葉に不安な方でも楽しく観光できそうですね。
街をあてもなくぶらぶらしても主要な観光スポットはほとんど押さえていました。
こちらは聖ヤコブ教会。圧巻です。
城壁に登ってみたり。
こんな感じでずっと歩いていけます。
奥の方に聖ヤコブ教会が見えています。こう見るとよりそのデカさが分かりますね!
どこを見てもカラフルな家でインスタ映えの宝庫というやつです。
ご当地スイーツ、シュネ―バルを食べたらローテンブルクを後にします。
このシュネーバル、不思議な食感でしたが美味しかったです。意外と一つでずっしりと量がありました。
さて、またまた車に乗って次に向かうのは…。
第2の街:ネルトリンゲン
ネルトリンゲンという街は、ローテンブルクなどと比べると認知度は低いと思います。
実際僕も今回、旅行の計画の段になって初めて知りました。
ネルトリンゲンは、大人気漫画「進撃の巨人」の舞台モデルになったと言われており、町の周囲は丸く城壁で囲まれています。街が丸い形をしているのは、大昔に隕石が落ちてできたクレーターの中に街ができたからだそう。僕たちがこの街を行先の一つに決めたのも、ズバリこのまん丸い城壁内の街が見てみたかったからです。
ローテンブルクからは車で1時間半くらい。
運転を交代しながらのんびり目的地に到着しました。今回は車ごと城壁の中に入ってきました。駐車できるところに適当に停めて観光開始!
着いて早々また城壁に登りました。少し歩いて街を見渡してみます。一周してみようかと思いましたが景色はそんなに変わらなさそうだったので少し歩いただけでした。
でん!なにかしらの塔ですね。この塔がほぼ街の中心地っぽい。
ローテンブルクで晴れてきたと思ったらネルトリンゲンについてまた雨が降り始めました。しかしそんなこと気にする我々ではありません。いや、でもやっぱり晴れに越したことはないです。めげずに傘をさして観光を続けます。
街中にあった地図ですが、旧市街がきれいな丸で囲まれているのが分かると思います。
ちなみに、ローテンブルクよりも面積が狭いので、さらにコンパクトに徒歩での観光が楽しめます。街の直系は800mほど、城壁一周の長さは2.4kmらしいです。
看板の左下に、「一番美しい角は円形である」という一文が。街のキャッチフレーズなんでしょうか…。
この街も全然観光プランを立ててなかったので、城壁を降りた後は塔を目指して中心部へ行きつつ雨の中インフォメーションセンターを探します。
ガイドマップを入手して情報を集めていると、先ほど見えた高い塔に登れるとの情報が!
この塔はまさしく街の中心地、聖ゲオルク教会の一部で、「ダニエルの塔」という名前で呼ばれています。はやる気持ちを抑えて、塔に登る前に教会の内部を訪れました。
聖ゲオルク教会の内部です。白を基調としたとても美しい教会です。ステンドグラスが有名だとか特別塔が高いとか言うわけではないですが、すっきりとした色と幾何学模様の天蓋の装飾がとても美しく印象に強く残りました。シンプルに内装に惹かれる教会って自分の中では珍しいかもしれません。すごく良かったです。
さてさて、教会の拝観を終えたらついに塔に登ります。入口が少し分かりにくかったですが、一度外に出て塔の下へ行って登り口を見つけました。教会の中から直接は塔に登れませんのでご注意を。
高さは89.9m。階段をぐるぐる登って上まで行けます。途中に展示コーナーやトイレもあるので休みながら登ることができますが、それでも少し疲れますね。
上まで登ったところで3.5€お金を払ってついに展望台です!
小雨のためはっきりとは見えませんが、それでもかなり遠くまで見渡せます。なかなかの高さに驚きました。
どうでしょう。街の丸さが伝わるでしょうか。そもそも城壁がどこかも分かりづらいですね…。
写真では城壁の丸さを上手く表現できていませんが、実際に立って見渡すとはっきりと街の丸い形が確認できました。いや~、感動です。行きあたりばったりの旅でよくここに登ることができたなと思いました。太古の昔にここに隕石が落ちたのか、なんてことを考えていると宇宙の神秘を感じたり感じなかったり。
雨のせいか他に観光客も全然いなかったので思う存分写真を撮って帰りもスムーズに下まで降りてきました。
ちなみに、この「ダニエルの塔」には門番がいます。その名も「ヴェンデルシュタイン」。めちゃめちゃ強そうな、それこそ進撃の巨人のキャラみたいな名前ですが、なんとなんと人ではなく猫さんです。そう、現地では有名な、正式に市の職員に認定されているこの塔の猫職員なんです。
しかし我々が訪れた時には休憩中で会えず…泣
猫さんの写真は『とっておきドイツ観光案内(http://doitsu-kanko.com/2018/05/03/nordlingen-cat/)』のページからお借りしています。
もしもう一度行く機会があれば次はこの猫さんに会いたい。そして晴れの日に行きたい。
そうそう、あとこの街には不思議な豚さんもいます。
町中どこでも見かけますが、どれもこんな風に色が塗られたり飾り付けされています。
なんでも昔、ある晩に町の豚が一匹逃げ出したそうです。飼い主が騒いでみんなが起き出してきたため、ちょうどその夜に夜襲をしかけようとしてきた敵軍が襲撃に失敗したそうな。そのためネルトリンゲンでは豚さんが守り神のような存在になっているみたいです。本当ににでもこの置物が飾られているのでお気に入りの豚さんを探してみるのもいいかもしれません。お土産でも買えます。
急きょ思い立ったネルトリンゲン観光でしたが、なかなか色濃い良い時間を過ごすことができました。総括すると、ネルトリンゲンは「進撃の豚と猫の隕石町」です。
次来ることがあるなら塔の猫さんに会いたい。そして晴れの日に来たい。そう思いながらアイスだけ食べてネルトリンゲンを後にしました。ほぼ塔登っただけ。
第3の街:ウルム
さて、1日目最後の街はウルムです。ネルトリンゲンからは車で1時間半ほど。小雨の中を下道で向かいます。
ウルムも日本ではほとんど知られていない街ではないでしょうか。
僕も今回の旅で初めて知りましたが、この街には世界に誇る魅力が大きく2つあります。
1. 高さが世界最高を誇るウルム大聖堂
2. 天才学者アインシュタインの生まれ故郷
どうでしょう。これだけでもかなりすごい街ではないですか!ということでネルトリンゲンと同じく急きょ旅に組み込むことにした訳です。
到着したら、大聖堂のある広場からほど近い地下駐車場に止めて観光スタート!
雨はやんでいました。
通りへ出て歩いているとすぐ見えてきました。
あれが噂のウルム大聖堂ってやつみたいです。
確かにデカい。圧巻です。
その高さのせいか、今まで見てきた大聖堂の中で一番シュッとしててスマートに見えます。ケルン大聖堂なんかは横にもデカいイメージですけどね。ちなみにウルムを知る前はケルン大聖堂が世界で一番大きいんだと勝手に思っていました。
高さは161.53m。14世紀に建設が始まって完成したのはなんと1890年!5世紀もの時間を費やして完成したそうです。
大聖堂の入り口を入ってすぐのところに模型が置いています。すごいな~と思って近づいてみたら、
レゴ!!遠目では全然気付きませんでした笑
それにしてもかっこいい大聖堂です。世界最高の尖閣を持っていながら全体としてアンバランスな印象は全く受けません。初見の迫力ではケルン大聖堂のような横にも大きい大聖堂が勝るかもしれませんが、スマートなのもすごくいい。
実は、ここも塔の上まで階段で登ることができます。今回は営業時間ぎりぎりになってしまいそうだったので断念。ここもまた晴れた日に再度訪れたいです。
アインシュタインの生誕地ということで、アインシュタインに関するモニュメントでもないかなと大聖堂の周辺をうろうろしてみましたが、見つけられませんでした。しっかり探せば街中にモニュメントやポスターなどがあるようです。残念。これも無計画旅行の賜物です。お土産売場には関連グッズが売られていました。やはりもう一度訪れるべきですね!
天気も悪く、また時間も遅くなりつつあったので散歩だけして車に戻ってきました。
旅の初日の観光はここまで。これからノイシュヴァンシュタイン城のあるFüssen(フュッセン)という町に向かいます。
1日目の夜:フュッセンにて車中泊
もう観光の時間が終わった街でハンバーガーを食べました。全然人がいないです。
そのあと近くの湖のキャンピングサイトの方へ行き、空いてる場所に駐車をして車中泊。今回の旅はかなり節約します。
明日は念願のノイシュヴァンシュタイン城!!
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